無痛むし歯治療法（ドックベストセメントを使用した治療）は画期的な治療法です。

「できる限り（ほとんどですが）削らない！」

この治療法は患者さんにとっても夢のような治療法といえます。

通常のむし歯治療は、むし歯になった部分（軟化牙質）を除去し、感染した歯牙質組織を除去したのち充填（詰めものやかぶせもの）をします。

 無痛虫歯治療では軟化象牙質（感染牙質）を完全には除去せずドックベストセメントとそれを固める液を混ぜて塗るだけ。歯がもつ自分から直そうとするちからを補うだけで治療します。

ドッグベストセメントを使った無痛虫歯治療はアメリカで開発された薬を使う削らないむし歯治療です。

殺菌成分と歯に必要なミネラルを含んだ歯科治療用のセメントとコーパライト（ドッグベストセメントの殺菌成分が歯の内部に浸透しやすくなる薬）の、この２つの薬を合わせて虫歯の部分に塗ることでむし歯が殺菌されて虫歯が治り、さらにドッグベストセメントを固める液を混ぜてセメント状にし上から塗り重ねます。

すると、虫歯の部分にミネラル成分が働き健康な歯に戻るのです。穴のあいた虫歯も元通り、健康な歯に戻る……！　と信じられないような本当の話です。

かなり欠けてしまった部分は元には戻らないけど、塗ったセメントを保護するために詰め物をして形を整えれば、見た目も大丈夫。

治療に要する時間はわずか15分程度！です。

１年後に来院していただき再診してチェックし、詰め物をしたら完治です。

終わった直後も痛みはなく、違和感はありません。

むし歯治療のため、削ったり神経を抜いた歯は10年ほどで弱くなってしまいます。でも、削ったり神経を傷つけなければ、歯はいくらでも長持ちします。

とはいっても、治療が終わったからといって日頃のケアーを怠れば、またむし歯になりかねません。お口の中の健康を保つためにも定期的に歯医者さんで受診してください。

歯は健康の入口です。歯科医療とそれぞれの医学領域が交流しあうことが、これからの健康管理にはかかせません。お口の中の健康が、体全体の健康を守ることになります。